七夕といえば欠かせないのが笹。 「ささのは~さ~らさら」の童謡でも七夕には笹を飾るというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。 ですが、竹を飾る場合も多いのではないでしょうか? そもそも、「竹」と「笹」の違いは? なんとなく違いは分かるけれども、よくよく考えると… 2021年の七夕はどっちを飾ればいいの? という事で、今回は「竹」と「笹」の違いについて、詳しく解説していきたいと思います。
「竹」も「笹」も植物学上は同じ分類で、 イネ目イネ科タケ亜科に属する植物となります。 「竹」と「笹」ともに、地中に埋もれる茎を持ち、この茎で生殖繁殖を行います。 また、成長すると茎が木質化して、組織が堅くなる木の特徴を持っていますが、 一度太さが成長しきると、そこから成長はしないという草の特徴も持っており、 「草」なのか「木」なのか植物学的な定義でも、いまだに明瞭になっておりません。 では、植物学的に「竹」と「笹」をどう区別しているのでしょうか? それは、「成長するとたけのこの皮が落ちるのが竹、残って茎を包むのが笹」という違いだそうです。
「竹」は比較的大型、「笹」は比較的小型とされていますが、 一番分かりやすい違いは、たけのこの皮にあります。 植物学的な定義として、 「成長するとたけのこの皮が落ちるのが竹、残って茎を包むのが笹」とありますが、 たけのこの皮が落ちていたら「竹」で、茎の節に皮が残っていたら「笹」となります。 この違いが一番分かりやすいかもしれません。 ちなみに上の画像は、皮が残っているので「笹」になります。 あとは、葉っぱにも大きな違いがあります。 「竹」の葉脈は格子状なのに対して、「笹」の葉脈は平行にのびています。 また、茎の節目から出る枝の本数にも違いがあり、 「竹」の場合は2本、「笹」の場合は5本程度出ております。 一ヶ所から沢山の枝が出てる場合は、笹の場合が殆どです。 見た目ということで、花にも注目すると竹の花は120年周期、笹の花は60年周期で咲くといわれています。
ありていに言ってしまうと、どちらでも構いません! というのも、「竹」や「笹」どちらとも昔の日本ではありがたいものとされてきました。 雨風に強く、力強く天にまっすぐ伸びるそのパワプルさ、また、葉っぱに殺菌効果があることから、神秘的な植物として扱われていたのです。 また、風に靡いた時の独特の葉の音が、神様が宿る依代と考えられ、神事に用いられてきました。 そういった事から、七夕に「竹」や「笹」が使われるようになったといわれています。 ですので、「竹」か「笹」であればどちらでも問題ありません。
竹や笹の生花は扱いが難しいと言われています。 実際に飾ってみたら、乾燥により葉が丸まってしまい、 本番を迎えるころには枯れてしまうなんてこともざら。 これは「竹」や「笹」が地下茎から水を吸い上げていることと関係しており、 地下茎から切り離された状態だと、水を吸い上げる力がなく、弱ってしまうからといわれています。 そんな時に活躍するのが、「竹」や「笹」の造花! 造花であれば、色々なサイズ・種類からチョイスでき、 飾る場所の大きさに合わせた装飾が可能です。 当ショップでも吹流しを含め、様々なバリエーションを取り揃えております!
以上、「竹」と「笹」の違いでした。 一年に一度の七夕、みなさんもぜひ「竹」や「笹」に、 願いを込めた短冊を飾って、星に願い事をしましょう。